聖書預言がどんどん実現しています。赤い雌牛がイスラエルに到着。

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第3神殿建設の準備が着々と進んでいます。第三神殿推進派たちは、ここに書かれている「完全」に赤い雌牛の育成を試みてきたが、これまで、律法にかなう土壌や餌で育てた赤牛で、100%の赤毛のものを得ることができなかった。今年初頭、「Temple Institute(神殿研究所)」は、イスラエルでも100%の赤牛の育成を試みてきたが、まだ99.9%で、1%違うので、まだ使えないと言っていた。

しかし、この度、アメリカのテキサス州で5頭の赤い牛が、ついに100%と認定され、イスラエルに搬送された。100%赤毛であるだけでなく、傷もいっさいない、1歳未満の牛たちである。これほどの完璧な赤牛は、神殿があった2000年前以来とのこと。

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イスラエルのラビは、虫眼鏡を使って Zippora という名前の牛を調べ、その動物が「赤い雌牛」であるかどうかを判断しようとしています。 (写真提供: STR NEW/REUTERS)

驚いたことに、この牛たちを提供したのは、クリスチャン農家で、“ブネイ・イスラエルイスラエルを建てる)”というミニストリーバイロン・スティンソンさんである。
https://www.jpost.com/judaism/article-717650

赤い雌牛の到着に沸くユダヤ人と第三神殿

米国のテキサスから空輸された赤い雌牛5頭がイスラエルに到着し、話題となっている。この赤い雌牛は、ユダヤ人の一部がエルサレムに建設しようとしている「第三神殿」で欠かせないもので、預言的に大きな意味を持っている。『All Israel News』は、この出来事を次のように報じている。

ラビが認めた5頭の赤毛の雌牛が、木曜日(9月15日)にテキサスから到着し、ベングリオン空港で厳かな歓迎を受けた。それと同時に、この5頭の雌牛がイスラエルにいることの預言的意味や、この世界が第三神殿時代、つまり「終わりの日」に向かってまっしぐらに進んでいるかどうかについて、様々な憶測が飛び交っている。 この雌牛はラビが検査し、赤い毛色で傷がないものであることが確認された。これは、いけにえとしてささげるための儀式的な清さを意味し、モーセの律法に規定されているものだ。モーセの律法に従う者が儀式的に清められるには、民数記によると、赤い雌牛の灰が必要なのである。
― Nicole Jansezian, “Does the arrival of five red heifers in Israel signal third temple, end times?,” All Israel News, 17 Sep 2022



赤い雌牛の必要性

先ほど紹介したニュースでは「民数記」が言及されていたが、具体的には民数記19章の規定である。この中の民数記19:2には、次のように記されている。

2 「【主】が命じるおしえの定めは、こうである。イスラエルの子らに告げよ。まだくびきを負わせたことがなく、傷のない完全な、赤い雌牛をあなたのところに引いて来るようにと。

この赤い雌牛は、先ほどの記事が言うように儀式的な汚れを取り去るために必要なもので、これがないと神殿で儀式を執り行うことができない。この赤い雌牛について、ユダヤ系ニュースサイトの『Israel365 News』は次のように説明している。

赤い雌牛は、死体に近づいたり接触したりすることで生じる汚れを清める儀式で重要な役割を果し、この手順は聖書に定められている。第二神殿の崩壊以来、この儀式に必要なものが欠けていたため、現在のすべてのユダヤ人は儀式的に汚れていると見なされており、その結果、神殿の礼拝を再開できない状態になっている。
ー Adam Eliyahu Berkowitz, “ISRAEL365 EXCLUSIVE: Red Heifers arrive in Israel,” Israel365 News, 16 Sep 2022

この雌牛は、民数記19章の記述によると、次のように処理され、使用される。

5 その雌牛は彼の目の前で焼き、皮と肉と血を汚物とともに焼く。 … 9 それから、きよい人がその雌牛の灰を集め、宿営の外のきよい所に置く。そして、イスラエルの会衆のために、汚れを除く水を作るために保存しておく。これは罪のきよめのささげ物である。 … 13 死人、すなわち死んだ人間のたましいに触れ、身の汚れを除かない者はみな、【主】の幕屋を汚す。その者はイスラエルから断ち切られる。その者は汚れを除く水を振りかけられていないので汚れていて、その者の中になお汚れがあるからである。… 18 きよい人がヒソプを取ってこの水に浸し、それを天幕に、すべての器の上に、そこにいた者の上に、また骨、刺し殺された者、死人、墓に触れた者の上にかける。

ここでいう「罪のきよめのささげ物」「汚れを除く水」が、赤い雌牛を焼いた灰を混ぜた水である。この水がないと、儀式的な汚れが残るため、神殿で礼拝を行うことができない。そのため、この赤い雌牛がいないと神殿を再建しても意味がないのである。

MEMO

ユダヤ教の戒律では、赤い雌牛はイスラエルで生まれる必要があるので、テキサスから空輸された5匹の雌牛はいけにえの対象とはならない。実際のいけにえは、この5頭から生まれた雌牛の中から選ばれることになる。ただし、これはラビが教えるユダヤ教の教えであって、聖書にそのような規定はない。

ユダヤ人の視点

この赤い雌牛の飼育は、ユダヤ神殿の再建のために活動している団体「神殿協会」が、米国のクリスチャン団体の協力を得て実現したものである。ユダヤ教の正統派には、神殿の建設はメシアの来臨と関連しているという教えがあり、メシアの到来とイスラエルの贖いを求めて建設準備が行われている。ユダヤ教のラビの厳密な検査に合格した赤い雌牛の到着は、神殿建設に向けた大きな一歩であり、第三神殿を実現する気運が高まっている。

クリスチャンの視点

一方、聖書を字義通りに信じるクリスチャンは、神殿の再建は反キリストの到来と関連していると考える。そのため、神殿の建設準備が進むことは、反キリストの時代、大患難時代が近付いているしるしとしてとらえる。

MEMO

この「第三神殿」に関する聖書預言は、記事「終末預言を読み解く:第三神殿の再建」で解説しています。

また、赤い雌牛は、罪を清めるイエスの犠牲の型でもある。民数記19:3、5では、この赤い雌牛について次のように言われている。

3 あなたがたはそれを祭司エルアザルに渡す。そして宿営の外に引き出し、彼の前で屠る。 …その雌牛は彼の目の前で焼き、皮と肉と血を汚物とともに焼く。

一方、次のヘブル13:11~12は、明らかに民数記19:3を念頭に置いて書かれている。

11 動物の血は、罪のきよめのささげ物として、大祭司によって聖所の中に持って行かれますが、からだは宿営の外で焼かれるのです。 12 それでイエスも、ご自分の血によって民を聖なるものとするために、門の外で苦しみを受けられました。

エスが十字架上で血を流されたのは、イエスを信じる人々の罪をきよめるささげ物となるためであったことが、赤い雌牛の規定を背景に教えられている。また、ヘブル9:13~14では、雌牛の灰と明確に関連付け、次のように言われている。

13 雄やぎと雄牛の血や、若い雌牛の灰を汚れた人々に振りかけると、それが聖なるものとする働きをして、からだをきよいものにするのなら、 14 まして、キリストが傷のないご自分を、とこしえの御霊によって神にお献げになったその血は、どれだけ私たちの良心をきよめて死んだ行いから離れさせ、生ける神に仕える者にすることでしょうか。

メシアを招来するために神殿の建設に心血を注ぐユダヤ人の思いとは異なり、メシアはすでに2千年前に来られ、人々を罪から清めるためのいけにえもすでにささげられている。そして、その血による罪の赦しは、すべての人の前に差し出されているのである。

MEMO

エスの血によって罪が赦されることについては、中川健一「イエスが私たちの罪のために死んだとはどういう意味ですか」(聖書入門.com)をご参照ください。

 
 
 
 

 

 

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